《参院選》なぜ<与党か、野党か>の2択が許されるのか〜有権者が主役の自分たちが暮らしやすい国を作るための選挙

大げさかもしれませんが、大事なことなので書いておきます。
というか、多少大げさに捉えた方がいい話です。

今回の参院選の実質的な争点は、誰が何と言おうと改憲です。自民党改憲案では国の形が変わるんですから、どう考えてもこれを最優先に考えるべきです。
問題なのは、<与党か、野党か>という2つの選択肢しかないこと。

 

自民党の圧倒的な数的優位の下には、憲法の修正すべき箇所の違いなど、すべて飲み込まれてしまいます。つまり、自民党改憲案がベースになるということです。また、野党の側も<野党共闘>という言葉の下に、各党の意見のまとまりもないまま、ただ与党に2/3以上の議席は取らせない、9条の改憲には反対という点で一致したのみです。こんな白か黒かみたいな選挙では、少数意見を反映させる場所すらありません。ではなぜ、それでも<野党共闘>を支持するのか。

それは、いま自民党を止めないと、国の形が悪い方に変わってしまうからです。その詳細はここでは省きますが、自民党改憲案は日本が民主主義でなくなる要素を擁しているのです(危険な変更点はいろいろありますが、9条の変更よりも、<緊急事態条項>の追加が危険です)。日本国民が後戻りできる最後のチャンスかもしれないんです。何を置いても、改憲の発議だけは避けなくてはなりません。


例えば、ブラジルは軍事政権から民主化を取り戻すのに20年かかりました。ミャンマーに至っては半世紀の時を要しています。自民党が目指すのは軍事政権ではないかもしれませんが、自民党自衛隊を軍隊化するならば、きっと兵役を伴うものになるでしょう。今年生まれた子供でもきっと兵役を経験することにな るし(もし稲田朋美が総理になれば、女性にも兵役が課せられるでしょう)、PKOや集団的自衛権による出動では実戦を経験するかもしれません(それでは自衛隊を守れないというのは、別に議論すればいい話)。戦争が起これば徴兵です。子供たちにそんな目に合わせたいですか?
さらに、もしヒットラーのような独裁政権の形に落ち着いてしまうのならば、民主化を取り戻すのには外国の戦力(つまり戦争に負けるということ)か革命しかありません。戦争や内戦で血を流したいですか? それとも、日本で<アラブの春>のようなことをやりたいですか?

 

もうひとつ、今回は政治家と候補者による選挙ではなく、有権者が主役の選挙だからです。
そんなこと当たり前だろうという人もいるでしょう。しかし、政治家たちは多くの国民が望まない方向に国の形を持って行こうとしています。野党は頼りなく、民進党はバカの集団だし、共産党はアカの匂いがどうしても抜けないし、それ以外の野党は余りにも非力で、才能も熱意も人数も足りません。だから、国の主体である自分たち国民が暮らしやすい国にするためにはまずは自民党を止めるしかないと、一部の国民の中からなりふり構わず立ち上がる人たちが出てきたわけです。それが奥田くんを初めとしたSEALDsの面々であり、 小林節さんたちなわけです。ただのいち学生である奥田くんが中途半端だと批判されるのは分かるのですが、スターターとしての役割は充分果たしています。そして、1人区における野党共闘が実現したのも、彼らの存在が大きく影響しているはずです。

 

つまり、自分たちための選挙だとハッキリ認識した上での<野党共闘>なので、今回は多少の意見の違いには目をつむって、まず自民党を止めるという大きな目的を果たし、その上で次を模索していこうというわけなのです。
当然、与党側は<野合だ><政策の一致がない>などとヤジをとばしてきますし、野党側からも揚げ足を取られるようなバカな言動を行う政治家がでてくるで しょう。でも、いまはそんなものは全部スルーしましょう。なぜなら、今回の参院選で野党が勝っても政権を取れるわけではないからです。できることは改憲勢力を抑えることだけ。もちろんそれ以外の政策にも影響はしますが、それは後になっても変えることができるものです。だから、細かいことをさておいてもそれほど問題ではないのです。逆に言えば、それほど自民党改憲案は危険だということです。

 

いまの自公政権の下では、まともな議論すらできません(議事録すら改竄してしまうくらいですから)。一度フラットな土壌に戻して、本当にいまの日本が進んでいる道が正しいのかどうか確認しましょうよ。

 

そのために、まずは投票に行くこと。
そして、白票や支持政党なしで投票しないこと(「支持政党なし」という名の、多数派に乗っかるだけの政策なしの党に投票したことになってしまいます)。
投票を棄権することは、与党の団体票を押し上げることになり、結果、与党を支持したことと同じ結果を招きます。
なんとなく自民党でいいかなというのも止めましょう。イギリスがEUから離脱するかどうかの国民投票では、安易に賛成票を投じて、一夜にして後悔している人たちがたくさん生まれているらしいです。

 

なんとなく、過去最低の投票率が待っていそうな気もするのですが、今回ばかりはマジでヤバいので、多くの人に(できれば野党に)投票を呼びかけていきましょう。
政治に関心を持たないとか、政治の話をしないことがカッコ悪いことになる時代がいまにきます。その前に、政治的な話をすると逮捕される時代になってしまう かもしれません。政治と関係なくバンドをやるだけでも逮捕されるかもしれません(自民党改憲案にはそれができる条項がある)。

 

みんなの1票で自民党を止めましょう。